Posted by on 2018年05月2日 in お稽古日記
平成30年4月 お稽古日記

炉ふさぎの4月が終わりました。
これで暫く、炉の稽古からはお別れです。

春愁とはこのような日をいうのでしょうか、春の終わりの、何となく寂しさを感じるひと時です。
外は随分早くから新緑に満ち溢れ、まるで夏の日差しが降り注いでいるかような錯覚を起こすくらい、暖かい日が続きました。特にお茶の花々は、咲き乱れて咲き終わり、もうこんなにと、驚きの声を多く聞きました。
しかし、やはり4月の終わりを炉で過ごしますと、そこに愁いを感じるのは、四季を深く読みとる日本人だからこそ。そう理解しております。
この国の四季が、どれだけこの民族の民族としての在り方に影響を及ぼしているかと思うと、自然を大切に、大切にしたいと思います。

ある方が、ゴールデンウイーク前半に、FBで北の桜を見せてくれました。その後150年生きている見事な藤の花を。また、蓼科の今を拝見することも出来ました。世の中がお休みの時に仕事をしていても、自分があちこちへ旅している気分でその景色を見させて頂きました。大変嬉しいことでした。早い早いと言いながら、ちょっと立ち止まって、ゆっくりとじっくりと観察すると、そこには日本ならではの美しい姿があるようです。

4月30日、最後の炉の稽古がありました。この一瞬に感謝しながら、感性を磨くことの大切さを痛感しています。

春愁 地をゆるがせ 花を散らせて ゆく春の  うれひはふかし 炉ふさぎのけふ 黒田宗光

大切な、尊敬すべき先人の和歌を、胸に刻みながら・・・

平成30年4月30日 畑中香名子